MENU

マダガスカルで児童労働の闇!危険なマイカ採掘に従事する少年少女たち

  • URLをコピーしました!

「地球最後の楽園」と呼ばれ日本では独特な生態系が取り沙汰されることの多い島国、マダガスカル。

実はマダガスカルは世界で最も貧困な国のひとつと言われています。

多くの子供たちが学校に通うこともできず、いつ崩落するかわからない危険な現場でマイカ鉱物(雲母=うんも)の採掘作業に従事しているのです。

目次

マイカ鉱物ってなに?

マイカ(雲母)

マイカは電気・電子機器、塗料、化粧品など、生活に密接に関わる様々な製品に使用されている重要な鉱物です。

マイカは日本名で雲母(うんも)と呼ばれており、理科の授業で使用されることも多いので聞き馴染みのある鉱物かもしれません。

マイカはいくつかの特徴をもっているため、身近で様々な製品に利用されています。

  • 電気・電子機器の絶縁材料:マイカは電気絶縁性と耐熱性に優れているため、ヘアドライヤー・トースター・電気ポットなどの家電製品の絶縁材料として使用。
  • 塗料・塗装の顔料:マイカの光沢感を活かし、塗料やペイントの金属調の仕上がりに使用。ブラックマイカなど、車のボディカラーに採用されています。
  • 化粧品の光沢剤:マイカの光沢を活かし、化粧品にシルクのようなキラキラ感を出すために使用。
  • パワーストーンやインテリア:金属質に輝く見た目の美しさから、身につけたり飾ったりされることも多い鉱石です。

マダガスカルの貧困と児童労働の実態

雲母を採掘するマダガスカルの少女
Mica Is In Expensive Phones And Cars But Why Do Miners Make Next To Nothing | Risky Business

マダガスカルでは、貧困などの理由から多くの子供たちが学校に通えていません。

干ばつの影響で農作物が育たず、食料を購入するために大人から子供まで家族総出で働く必要があります。

子どもたちは今にも崩れそうな深く細い穴の中に入り、マイカを採掘しています。

家計を助けるために危険なマイカ採掘現場で働き、日本円にして一日たった数円を稼いでいるのです。

子どもたちが命がけで集めたマイカは海外の買取業者によって買い叩かれ、末端価格では数万倍に跳ね上がるそうです。

児童労働とは「15歳未満の労働」と「18歳未満の危険な労働」のことで、国際法で禁止されています。

ユニセフが公開した2018年の調査データによると、マイカの採掘作業をしている労働者のうちおよそ47%が5~17歳の少年少女だったとのこと。

大手化粧品メーカーLUSHは2018年1月、使用していた天然マイカを合成マイカに切り替えたと発表しました。

採掘に際して人権侵害に加担している可能性のある天然マイカの使用をやめ、自社開発の合成マイカを使用するという選択をしたそうです。

天然マイカに代わる”合成マイカ”とは

人工的に精製される”合成マイカ”は天然マイカと同様の特性を持ちつつ、より優れた品質と加工性を備えた素材です。

現在は複数のメーカーによって生産されており、化粧品や電気・電子機器をはじめ様々な製品に活用されています。

合成マイカは天然マイカより高純度の天然原料を使用して作られる製品なので、より優れた特性を持ち、品質が安定しているのが特徴。

品質にバラツキがあり採掘から加工までの工程が複雑な天然マイカに比べ、良質でコストパフォーマンスに優れた合成マイカが評価されてきているようです。

マダガスカル

マダガスカルでは長年続く干ばつが深刻であり、農作物が育たず食料が不足しています。

水不足を改善するために、他国からの援助などを受けて井戸の開発をおこなっているようですが、良い結果が出ない状態が続いているようです。

天然マイカの採掘ではなく農業や観光に力を入れることができれば、不幸な子供たちが減るかもしれませんね。

#クレイジージャーニー

  • URLをコピーしました!
目次