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日ハム新拠点エスコンフィールドと赤字転落の札幌ドームが明暗くっきり

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札幌ドームが大和ハウス工業と8月1日から4年間のネーミングライツの契約を結んだそうです。

愛称は「大和ハウス プレミストドーム」となり、非公開の契約金額は関係者によると4年間で10億円だということです。

ちなみに「プレミスト」は大和ハウス工業の分譲マンションにつけられている名称。

日本ハムファイターズに去られてから一年、ようやくスポンサーが決まった札幌ドームはなんと6億5,000万円の赤字に転落。

そして、新たな拠点となったエスコンフィールドHOKKAIDOの経営状態は現在どうなっているのでしょうか。

目次

日ハムの旧拠点(札幌ドーム)と新拠点(エスコンフィールドHOKKAIDO)を比較

札幌ドーム
札幌ドーム エスコンフィールド
所在地 北海道札幌市豊平区 北海道北広島市Fビレッジ
収容人数 約41,000人 35,000人
建築面積 55,168m² 約50,000㎡
グラウンド面積 14,460m² 12,000m²
使用チーム 北海道コンサドーレ札幌(サッカー) 北海道日本ハムファイターズ
オーナー企業 株式会社札幌ドーム(札幌市の第三セクター) 株式会社 ファイターズ スポーツ&エンターテイメント

日本ハムファイターズを失った札幌ドームは純利益マイナス6.5億円の”大赤字”決算報告

2024年3月期(第26期)は日ハムが拠点をエスコンフィールドに移したこともあり、売上が減少。

日ハム球団が支払っていたのは球場の使用料だけでも約9億円、その他関連設備の設置料などは球団持ち、広告収入やグッズ販売の収益も札幌ドームの取り分の方が多かったと言われています。

札幌ドームが「日ハムありき」の経営だったのは間違いなさそうですが、わかっていながら移転されてしまったのは第三セクターならではの危機感の無さが最大の原因と言われています。

直近3年間の札幌ドームの決算を見てみましょう。

札幌ドームの2024年3月期(第26期)

この年から北海道日本ハムファイターズの拠点がエスコンフィールドに移転しています。

売上高は前年比較で約17億円の減少、純利益で7億7,000万円の減少。

このデータは札幌ドーム単体のものなので、周辺の商業施設や交通網などに多大な収入減少があったことが想像できます。

  • 売上高:12億7,100万円
  • 経常利益:▲5億6,000万円
  • 純利益:▲6億5,100万円

札幌ドームの2023年3月期(第25期)

北海道日本ハムファイターズが拠点にしていた最終年。

  • 売上高:29億7,600万円
  • 経常利益:1億9,300万円
  • 純利益:1億2,000万円

札幌ドームの2022年3月期(第24期)

  • 売上高:31億8,500万円
  • 経常利益:3億9,000万円
  • 純利益:2億2,400万円

売上も利益も減少。

日ハムが出ていった2024年3月期にはついにマイナス6億5,100万円という大赤字に転落しました。

逆に、日ハムの新たな拠点となったエスコンフィールドHOKKAIDOの一年目はどうだったのでしょうか。

エスコンフィールドHOKKAIDO運営会社「株式会社ファイターズスポーツ&エンターテイメント」は純利益20.8億円!

新しく建設された北海道ボールパークFビレッジ(名称:エスコンフィールドHOKKAIDO)を運営する「株式会社ファイターズスポーツ&エンターテイメント」は、2024年度の売上高を約251億円と報告しています。

  • 売上高:215億3,500万円(前年度111億1,000万円)
  • 経常利益:22億9,300万円
  • 純利益:20億8,200万円(前年度▲5億8,000万円

前年度と比較すると、売上高で104億2,500万円アップ・純利益で26億6,200万円アップと経営状態が劇的に向上。

この「株式会社ファイターズスポーツ&エンターテイメント」は日本ハムファイターズと日本ハムと電通が出資して2019年に設立した会社で、プロ野球の興行に関する業務とボールパーク(エスコンフィールドHOKKAIDO)の運営などをおこなっています。

設立した2019年からずっと大赤字だったファイターズスポーツ&エンターテイメントは、新球場を日本ハムファイターズの拠点とすることで売上高と営業利益率が大きく改善。

見事に大幅な黒字を計上しました。

エスコンフィールドHOKKAIDOは野球場だけではなく、周辺にショップや飲食店なども併設し、キャンプ・ライブ・お祭りなど様々なイベントも開催して家族で楽しめる場所になっているようです。

人口6万人弱の北広島市ですが、その北広島市への経済直接効果は500億円を超えると試算されており、近隣の商業施設やインフラは大いに潤っていると思われます。

札幌市が「逃がした魚は大きい」というのは間違いなさそうですね。

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